8. ダック(Duck the Great Western Engine No8)
大西部鉄道と直訳されている、GWR(グレート・ウエスタン鉄道)鉄道は1923年の4大鉄道に統一される前も後も、第二次大戦後の国有化まで唯一、一貫して由緒ある同じ鉄道名を名乗っています。
GWRは設立当時、7フィート1/4インチ(2,136mm)と言う日本の在来線の倍くらいの広い軌道を採用し、19世紀半ばにして、時速100km近い運行速度を誇っていました。その大鉄道会社から払い下げされたのか?「トップハムハット卿」の「ソドー島」の鉄道にやって来たのがこの機関車です。パニアタンクと呼ばれる独特の形をしたタンク機関車です。この種の機関車はGWR鉄道では様々な種類があります。「ダック」のモデルになったのは5700クラスです。よく似た8700クラスとはキャブの前面窓の形状以外、外観はほとんど見分けがつきません。
Nゲージはキャラクター製品が無く、原型模型はGrhamfarishから5700と8700クラスが発売されています。
OOゲージHornby製の「ダック」の模型は物語の解説通り、真ん中の車輪にゴムタイヤを履いていてよたよたと走りました。最近の製品は真ん中の車輪もフランジ付きになり、ゴムタイヤを廃し、スムースな走りになりましたが、残念なことに2011年のカタログから落ち、再販は未定です。Hornby製「ダック」はボディがBachmann Branchlines製の原型模型より若干大柄で、TVキャラクターの感じは逆に良く出ています。「トーマス」のE2型模型とシャーシが共通なので、外側付けのブレーキロットなどが省略されています。下回りをキットメーカーから発売されている、シャーシキットに交換し、モールドを削ってハンドレールのパーツなどを後付けすれば、Hornby製「ダック」もかなり質感が良くなります。HO のBachmann USA からは、TVシリーズの感じそのままの製品が発売になりました。原型とは違い、物語のイメージは良く出ていると思います。後は好みの問題です。原型はBachmann Branchlinesより5700クラスと8700クラスが商品化されています。8700クラスは設計も新しく、走りも良いです。5700クラスは旧Mainline製品からの移行品なので、外観は良くできていますが、モーターはさすがに旧式で走行感は少々見劣りしましたが、そのあたりも2010年からの改良版では手が入れられ、カプラー周りもNEMタイプになり、ケーディーカプラーも利用できます。DCCサウンド付きの商品も発売されました。キャブ廻りの窓の形違い程度ですので、スーパーデティール版を制作する場合は、5700クラスでも8700クラスでも良いと思います。TVの色にこだわれば、塗り替えて、デカールを貼り替えます。「顔」はバンダイの玩具(トーマスエンジンコレクション)がサイズ的に使用可能です。Hornbyからも以前は同型式が発売されていましたが、現在はキャブの屋根がオープンなタイプだけです。 英国ではポピュラーな機関車の一つで、OゲージやNo1ゲージでもキット製品がボディの材質いろいろ、多数商品化されています。完成品模型も電動、ライブスチームとも発売されています。日本のアスター模型のライブ製品にもこのパニアタンクがかつてラインナップされ、ライブスチーム入門用として好評でした。
Nゲージ
原型模型 Grahamfarish 371-907 GWR 57xx PT
キット Thameshead Models (B.H Enterprises) GWR/BR 57xx PT
HO/OOゲージ
Hornby R382
Bachmann USA 58810
原型模型 Bachmann Branchlines 32-215 GWR 57xx PT
Oゲージ
原型模型 RPM Model Locomotives GWR/BR 57xx 0-6-0 PT
Tower Model Brass GWR 57xx 0-6-0 PT
Lionheart Trains 6400/7400 Pannier Tank
キット Acorn Metalcraft GWR 57xx PT
No1ゲージ
原型模型 Bachmann Brassworks / Tower Models GWR 57xx Class 0-6-0PT
RPM Model Locomotives GWR/BR 57xx 0-6-0 PT ラジコン
キット Mercian Models LS10 57xx Pannier Tank
Gゲージ(64mm)
原型模型 Garden Railway Specialists
EG1500/1550 Class2021 Pannier Tank ライブスチーム/電動