13. ビル&ベン(Bill & Ben)
「ビルとベン」の原型はBagnal-Built 0-4-0ST No3058です。 実車は物語と同じような陶土(China Clay)運搬の鉄道で活躍していました。Industrial Locoと呼ばれる小型の機関車ですがゲージは狭軌(ナローゲージ)では有りません。重心の低い独特のスタイルです。現在もコンウォール州の陶土が出土する近くの保存鉄道Bodmin & Wenford Railwayでブレーキバンに見学者を乗せて走るスタイルは物語と同じです。色は違いますが、JudyとAlfredと言う名前の二台の機関車がビルとベンのモデルです。
Nゲージは製品がありません。原型模型も、それらしい物は見当たりません。かなり手を入れるなら2軸のサドルタンクPeckett 0-4-0 STのキットがあります。
HO/OOゲージHornby製品はゼンマイ製品からの移行で、ボディが「トビー」同様、かなりのオーバースケールです。ボディの雰囲気はとても良く表現されていているので、残念です。「パーシー」と同じシャーシなので、実物に比べホイルベースが長く実感に欠け、玩具っぽい走りです。米国製のHOサドルタンクのシャーシに換装すると、割と雰囲気が出ます。ボディの仕上がりは悪くないので、少々残念です。2011年よりカタログ落ちしました。代わってBachmannから、よりスケールっぽい「ビルとベン」が発売になりましたが、やはり実機のスケールからすると少々大きいようです。走行中目が動き、双子の走りが再現できます。スケールにこだわるなら原型模型ですが、英国独特のかまぼこ型のサドルタンクは様々な機種があり、キット製品も豊富ですが、残念ながら「ビルとベン」にピッタリの製品は発売されていません。
数多くのキット製品があるOゲージでも同様で、ピッタシの製品はお目にかかれません。雰囲気が似ているのが、現在は廃業した英国のOゲージ専門店”Home of O gauge”が展開していたMega Kitsの中にStanier/Kitson 0-4-0 Shunting Tankのキットがあり、ボイラーを伸ばせば、ほぼ感じも似ていましたが、現在入手は困難です。いずれどこかのキットメーカが再販すると思います。
Nゲージ
原型模型 N Brass Locomotives 2801/2802 Peckett 0-4-0 ST
HO/OOゲージ
Hornby R9047 ( Bill ) , R9048 ( Ben )
Bachmann USA 58805 ( Bill ) , 58806 ( Ben )
Oゲージ
キット Mega Kit Stanier/Kiston 0-4-0ST