作る人が作ると 5

 諸星昭弘先生の作品は小さなサイズの中に鉄道模型の楽しみの要素をコンパクトにかつ適度な間で作られているところです。今回のジオラマは225ミリ×225ミリのサイズの中でジオラマの世界を作られているので、今回はそんな作品の紹介です。

サイズはかなり小さくても木の橋や建屋等、一点に注目すると見る所がたくさんある事に気づかされます。
少し離れて俯瞰するよりも近くによって見た方が臨場感が出ます。
S字カーブがあると奥行き感が出てるので、線路の距離が短くても車両が走っている表情を出せます。
白い小さなお花が咲いています。橋の木の組み方をまねてみたいのですが、なかなかうまくいきません。
小さな貨物を牽いていますが、木と建屋で見えなくなってしまいました・・・。
建屋の屋根がさびていたり、木目が良く再現されていたり、棚の上の置いてあるものがホコリっぽかったり、後ろの木柱が良い味を出していたりと、細かい中に細かい気遣いをして、作品を作られているのがよくわかります。
別の建物 無造作に缶の様なものが置かれていたり、袋の類がある程度きれいに並べられていたりと人の営みを感じます。
車庫 棚の上や机と思しきところに道具が整然と並べられていています。道具も使用感があります。
外のドラム缶が錆びているのも時間の経過を感じます。ヨゴシを車庫の中の道具まで行っているので余計にリアルに見えるのでしょうね。
車庫 車庫の中の板と線路の間の溝まで丁寧に塗装されています。
建物と車庫とトンネルは5センチも空いていませんが、自然に見えるのが不思議です。
何色も重ね塗りしているので、屋根のくたびれた感じが良く出ています。

 サイズ自体は小さいのですが、ここまで作りこむのはかなり大変だと思います。ナローゲージゆえこの味わいの感じになります。それぞれのサイズのゲージで再現できるものが違うので、いろいろなものにチャレンジしてみるのもいいかもしれません。

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