秋は模型の塗装に最適な季節です(JAMおじさんのコラム)。

 関東地方は特にですが、秋になり缶スプレーの塗装に最適な季節となりました。雨の日を除いて、晴れている時は空気の湿度が適度に少なく、涼しいので、スプレーでの塗装がよろしく仕上がります。

特に”つやあり”の場合、適度な湿度による乾燥でないと仕上がりにどうにも納得いかないことがあります。

 なぜ、今回は塗装の話をしたのかと言いますと、模型の場合は塗装の仕上がりによって出来が大きく左右されます。もっと言ってしまえば、模型の出来のほとんどの割合が塗装の如何にかかっているといっても過言ではないと三木個人的に思います。

 なので、今回はIさんにスプレーの実演をやってもらいましょう。

ご自身の作品に塗装して貰います。

自身で煉瓦地のプラ板を切って、建物にされています。手作りは慣れていないと結構ゆがみます。

1、缶を温める

 この時期の気温だと、缶スプレーの場合冷たくなってしまって缶の圧力が若干低下してしまいます。人の体温くらいに温めると缶の圧力が高くなって塗料が細かく噴霧されます。気を付けて頂きたいのは、缶を熱くしてしまうと爆発する恐れがあるので、あくまでも人の体温くらい、ほんのり温かいなと思う程度で十分です。お湯につけて徐々に温まり具合を確認するといいです。

お湯に浸して温めています。3~5秒くらいつけて缶の温度を確認ながら、温めて下さい。くれぐれも体温以上にならないように注意してください。

2、よく撹拌する。

缶スプレーで塗装する前に缶をよく振って、中の塗料がよく混ざるようによく振ってください。

中の撹拌球を意識しながら振ると効率よく中身が撹拌されます。
最近ではこういった文明の利器を使って撹拌するやり方もあります。わたくし自身、缶を振る事は缶スプレーの中身を均一にすることだと解釈しているので、結構長く中身を撹拌するので、文明のおかげで最近ではずいぶん楽をしています。

3、塗装せる場合

外で塗装する際は周囲に気を付けて、風向きを考えてから吹き付けます。特に風上から風下に向かって吹くと無駄なく吹けます。

室内の場合はとにかく換気に注意して吹き付けてください。今回は外で塗装します。でもその前に

下地に埃やゴミが乗ってないかを確認してください。

4,実際に塗装

塗装をする際は、横なら横、縦なら縦で一方向で吹き付けてください。散布するように手首をふにゃふにゃにして吹く方が時折いらっしゃいますが、塗装をまき散らしても意味が無いので、あくまで缶スプレーという筆で対象物を塗っているという事を意識して吹き付けるとよろしいと思います。。ある程度習熟するまでは手首はくねくねさせないで固めるような感じで塗装すると宜しいと思います。また、対象物を塗装する際は、段ボールにマスキングテープで固定しておくとスプレーの風圧でもきちんと塗装出来ます。

奥の建屋を軽く吹いてみました。

一回で仕上げるのではなく、二回から三回で仕上げる感じの方が薄くきれいに仕上がります。

壁面だけ塗装してみました。中の芯材が透けていなければきちんと塗装できている指標になります。目地がきちんと塗装できていないと
屋根の塗装をやってます。窓枠も一緒に塗装します。まずは横の目地に沿って軽くササっと塗装します。
今度は縦方向に塗装してきれいに仕上げます。(対象物には一秒かけないで塗装して、薄く塗ってモールドをつぶさない様にしてしてください。特に模型なので、屋根は必ず目に入るので、きれいに仕上げてください。そうじゃないと”屋ー根ー”木久蔵(木久翁)師匠頂きました。)
最後横方向で塗装してきれいに仕上げてください。

 塗装する対象物にもよりますが、横方向で一回塗り、次に縦方向で塗り、仕上げにもう一度横方向でスプレーを吹くとムラなくきれいに塗装できると思います。(塗装ばかりは経験によるところが大きいのでご自身で納得のいく塗装をご自身で獲得してください。)

この時期の気温だと乾燥させるのに大体一時間くらいで乾燥するので、ちゃんと塗料が乾燥してからマスキングを取り外してください。

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