(模型屋のコラムという”つぶやき”)様々な方がいらっしゃいます。

「ガチャッ、」 全てはドアの音から始まります。

 ドアの開く音がするといつも緊張感があります。いつもの方、久しぶりの方、初めての方、近所にお住まいの方(半径2キロ圏内)やそれなりに遠い方、はたまた遠方の方(半径100キロを超える)など、色々な方がいるという事は人それぞれ模型の楽しみ方が違います。

ドア

 いつも鉄道模型の楽しみ方について色々な方から教えて頂きます。

 常連の方たちから鉄道模型の楽しみ方についてお話を伺うと、本当に人それぞれだという事が分かりましたので、良かったらちょっとした読み物として書いてみます。

 先日、常連さんの方に色々とお話を伺う機会がありました。「普段はどのように鉄道模型を楽しんでいらっしゃるのか」という単純な疑問を聞いてみました。

 人によっては飾るのがメインで車両を集める方であったり、人によっては走らせるのがメインで楽しまれたり、車両に手を加えて細部まで再現される方もいらっしゃったり、鉄道模型のクラブなどの集まりに属してその輪の中で知識を高めたりと本当に多くの楽しみがあります。

 ここでいざ振り返ると自分(三木寅郎)のコレクションの軸足はどうなっているのかという事を振り返ると、ご多分に漏れず車両を集める方がメインになっています。みなさんはどうですか。

 それゆえ、軸足をズラすと自分の模型の魅力に新たな発見があります。いろいろな人の意見を参考にすると自分のコレクションにとって良くなる意見や結果として悪くなってしまう意見など色々ありますが、それらの意見を取捨選択してみて再現してみるとこれがまた面白いです。

 例えば鉄道模型に興味の全くない人に意見を聞くと鉄道模型ファンからまず言われない事を言われますが、それが自分にとっての盲点だったという事に気が付きます。実際に言われたことの一つとして「人が乗っていた方が良い」がありました。おおせのとおりに所有している車両に人を載せたら、車両が急に生き生きとしてきたので、これに気をよくしてまばらですが車両に乗せたら、なんだか見た目がずいぶん変わります。外のレンタルレイアウトに行って走らせていたら、通りの子供たちがそれに気が付いて盛り上がっていました。

 また一方に「動いている車両を見たい」という意見もあり、走らせると確かに止まっている時には気が付かなかった魅力に気づきます。止まっているとどうしてもディスプレイモデルとなるため、一両一両の粗探しとまではいいませんが、欠点を探してしまいがちになり、止まっている車両をどうやってよく見せるのか(ケースに入れて飾ろうか、はたまたジオラマに飾ろうかそれはそれで楽しい)ですが、走らせると気になる所はそこではなく、走らせたときの見え方や走り方などになります。実際の車両では存在しない編成を組んで走らせると、意外に「良かった」という事はよくあります。実際に存在しない編成を組んで楽しむことは模型だから出来る楽しみだと思ひます。

 その一方で、鉄道模型どっぷりの方に話を伺うと、キットでしか存在しない車両を細かく製作したり、架空の鉄道を再現したり、時代考証に合わせて車両の編成を体系立てて集めたりとなかなか修羅の道を好んで歩かれている方もいらっしゃいます。これはこれで自分が出来る範囲でやってみると、これまた面白いです。

 走らせる土俵もこだわる方はこだわっていて、人によって、ご自宅の中を縦横無尽に各スケールの車両を走らせられるようにそれぞれの規格に合わせて線路を敷き巨大なジオラマを作ったり(ご家族の理解を得られているのかいないのかは定かではありませんが・・・)、定尺サイズのベニヤ板でベースを作り、分割でき移動できるようにして屋外に出してアウトドアな鉄道模型として楽しまれている方がいらっしゃる一方で、A3サイズの小さなジオラマやさらに小さなものまで作って楽しまれている方もいらっしゃいます。

 概略になってしまいましたが、まだまだご紹介出来ていない方の話がたくさんあります。人の数だけ楽しみ方がありますが、鉄道模型ほど様々な楽しみ方をされている趣味もなかなか無いと思います。

今年の総括

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